こんにちは!せいめいです
2022年11月6日、OpenSea公式よりNFTのロイヤリティ(2次流通時のクリエイターの報酬)に対する見直しの発表がありました。
このOpenSeaの発表は今後のNFT業界の大きな転換点となりえる、とても大きなニュースです。
今回は、「OpenSeaのロイヤリティの見直し」について以下のような疑問に答える記事を書きました。
・OpenSeaのロイヤリティの見直しって具体的にどんなこと?
・なんでそんなことになったの?
・今後のNFT市場はどうなってしまうの?
この記事ではこのような疑問に対して、できるだけ分かりやすく解説しますので、ぜひ最後までご覧になってください。
クリプトに精通している人からすると、「少し違う」「端折りすぎ」などの突っ込みがあるかもしれませんが、あくまでシンプルに事象を解説したいと思いますので、ご了承ください(ペコリ)
【この記事を書いた人】
せいめい
✓投資歴全般 12年
✓仮想通貨投資歴 2年(2020年~)
✓資産合計8桁運用(仮想通貨、NFT、米ドル他)
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OpenSeaの二次流通ロイヤリティとは?
そもそもOpenSeaの二次流通のロイヤリティとはなんでしょうか?
OpenSeaでいう「ロイヤリティ」とは、NFTがトレーダー間で転売されたときに最初にNFTを発行したクリエイターに入ってくる手数料のことを言います。
このロイヤリティがかかる仕組みはNFT自体に備わっているのではなく、マーケットプレイス側(つまりはOpenSea)に備わっている機能です。
後述しますが、マーケットプレイス側に備わっている機能であるために今回の問題が発生しました。
ロイヤリティがあることのメリット
通常の絵画を売る場合は、最初に絵を販売してしまうと、それ以降はどれだけその絵が人気が出て高値で取引されようが、クリエイターには一切収入はありません。
しかし、NFTの場合はこのロイヤリティを設定することで、最初の販売以降の取引でも取引があるたびにクリエイターは2.5%~10%(設定可能)の収入を得ることができます。
Openseでは、NFTが黎明期の時から多くのクリエイターを呼び込むために、NFTの発行時にロイヤリティを設定する前提の仕組みになっていました。
仕組化されていることで、NFTを売り出す側も気兼ねなくロイヤリティを設定し、リーズナブルな価格でNFTをリリースでき、NFTの市場拡大に貢献したという背景があります。
この機能はまさに、「現代で搾取されがちなクリエイター職の人々を救う仕組みである」と、多くの識者からも評価されていた部分でした。
そのため、今回のOpenseの発表には多くの人が驚き、また多くの批判を呼ぶこととなりました。
なぜOpenSeaの二次流通ロイヤリティが無くなるのか?
これだけクリエイターにも喜ばれていた仕組みだったのに、なぜOpenSeaはロイヤリティの見直しを発表したのでしょうか?
OpenSeaが今回このような判断に至った経緯には大きく2つの理由があります。
①:他のマーケットプレイスの台頭
②:クリエイターの影響力の低下
1つずつ解説します。
①:他のマーケットプレイスの台頭
これまでNFTマーケットプレイスではOpenSeaの一強状態でしたが、最近では「Blur」や「Looksrare」などのロイヤリティを設定していないNFTマーケットプレイスが大きく伸びてきている、という現状があります。
「ロイヤリティ」はNFTクリエイターからすれば、魅力的な収入源ですが、NFTの投資家(トレーダー)目線では「手数料」でしかありません。
NFTを転売する時に、5~10%の手数料がとられるOpenSeaと全く手数料がとられない他のマーケットプレイスでは、投資家がどちらを使うかは明白です。
そのため、二次流通以降はOpenSeaで取引するよりも、他のマーケットプレイスで取引しようという流れが起きているのが現状です。
②:クリエイターの影響力の低下
これは①の理由にもつながる話ですが、もう一つの理由としては「クリエイターの影響力の低下」があります。
NFT黎明期であったこれまでには、多くのNFTクリエイターを呼び込むために「ロイヤリティ」を餌にクリエイターを誘致してきました。
しかし、現在ではクリプト市場は成熟し、NFTコレクションもこれまでにないほど溢れかえっています。
それに加えて昨今のクリプト市場の不振も加わって、NFTを実際に購入する投資家(トレーダー)が減っているのが現状です。
OpenSeaではNFTの売買による手数料が主な収入源なので、NFTトレーダーこそがメインの大事な顧客です。
今回の施策はそのトレーダー達を逃がさないための苦肉の策という側面を持っています。
今後、NFT市場はどうなっていくのか?
今後NFT市場はどうなっていくのでしょうか?
これについても考察してみたいと思います。
Twitterなどで様々な方の意見なども見て、私の考えとして整理しました。
個人予想の箇所もあるので、参考程度にご覧ください
OpenSeaの今後について
結論から言うと、まだどのようになるのかの明確な答えは発表されていない状態です。
(執筆時:2022/11/7)
とりあえず、2022年の12月8日までは現状の状態が継続されるようです。
結論は出ていませんが、OpenSeaでは以下のようなことが考えられているようです。
・強制的にロイヤリティを設定する機能を無くす
・ロイヤリティを設定するかどうかはクリエイターが選べるようにする
・ロイヤリティを設定したNFTはOpenSea以外では販売できないような機能を付ける
特に最後の項については、分散と自立を重んじるWeb3の考え方から大きく外れているのではないか?との批判もあるようです。
OpenSeaの運営がどのような決断に出るのか、今後の動きに注目です。
NFT市場の今後について
もし、本当に二次流通でのロイヤリティが無くなった場合、NFTにユーティリティを付加しているような、開発持続型のNFTプロジェクトは開発するモチベーションを一気に失うことになります。
また、最初は安く販売して広く流通させ、人気と共に価格を上げていくという現在主流の販売モデルも通用しなくなります。
今後のNFT市場については、多くのNFTプロジェクトが運営方法の見直しが求められていきそうです。
プロジェクト側の対策
今回のOpenSeaの発表によっては、プロジェクト側の対応も分かれていきそうです。
例えば、2次流通でのロイヤリティを期待せずに、最初から高値で売り切り型で勝負するNFTプロジェクトなども出て来るかもしれません。
一方、安定した大きなコミュニティを有しているプロジェクトは、独自のマーケットプレイスを開発し、そこでNFTの流通を行う動きが活発化しそうです。
CNPで有名なイケハヤ氏も独自のマーケットプレイスの開発に言及してますね。
大きなコミュニティとブランディングがしっかりできているプロジェクトでは、このような独自のマーケットプレイスの流れが加速していくことも考えられます。
ただし、独自のマーケットプレイスを作るということは、それ以外のマーケットプレイスでは販売できないような仕組みになる可能性があるということです。
(そうじゃなければ結局ロイヤリティの無いマケプレで転売されるので。。)
その場合NFTとしてはかなり限定的な枠の中に納まることになるので、そのことがNFTの価値自体にどのような影響があるのかは注視する必要があると思っています。
今後の展望:個人予想(妄想)
最後にこの件を受けての個人的な予想を書いてみたいと思います。
まず、NFTのロイヤリティが完全に廃れていく流れはないと予想しています。
あくまでもクリエイターがあってのNFTなので、トレーダーの都合だけでロイヤリティのないマーケットプレイスがどんどんと栄えていくというのはあまり想像できません。
しばらくは様々な機能をつけながら試行錯誤する時期があるかもしれませんが、最終的にはマーケットプレイスに依存するのではなく、NFT自身にロイヤリティの機能をつけれるような仕組みができるのではないか?などと想像しています。
ここは単純な個人の妄想なので、参考にしないでください(笑)
いずれにしても、「クリエイターが報われる」というNFTの形は残したまま発展していって欲しいと願うばかりです。
まとめ:OpenSeaの二次流通のロイヤリティが無くなる問題
NFTのロイヤリティについて
・ロイヤリティとは、NFTが転売されたときにもクリエイターに収益が入る仕組み
・ロイヤリティの仕組みによってクリエイターが報われることが期待されていた
OpenSeaの発表の背景
・現在OpenSeaは強制的にロイヤリティの設定が必要な仕組み
・トレーダーはロイヤリティのかからない他のマーケットプレイスでNFTの売買をするようになった
・OpenSeaは他のマーケットプレイスに顧客を奪われるのを嫌がり、今回の決断に至った
今後のNFT市場の展望
・OpenSeaはクリエイター自身でロイヤリティの設定ができるように変わる予定
・NFTプロジェクト側も独自のマーケットプレイスなど対策に動いていく
このOpenSeaの動きは今後のNFT市場の大きな転換点となる大きな出来事だったと思います。
今後もこの動きを注視して、追加の内容があれば記事を更新していきたいと思います。
私なりに調べて書いた内容なので、もし認識が違うよ!ということがありましたらTwitterのDMなどでお知らせくださいませ。
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。
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